腸と代謝を活性する酵素の話し③ 酵素の種類について・潜在酵素編

こころ・感情・からだ

(この記事は旧サイトより移行したものです)

 

こんにちは こころと身体のセラピストゆうです(*^-^*)

今回は『 酵素の種類 ・潜在酵素』をテーマにお伝えしてまいります。

では、早速始めてゆきましょう♬

私たちがこれまで耳にしてきた一般的な栄養学とはまた違った視点で捉えている『酵素栄養学』というものがあります。

その第一人者と言われているのがエドワード・ハウエル博士で、1985年に『Enzyme Nutrition(酵素栄養学)』という書物を発表しています。

この酵素栄養学を継承して酵素の重要性を書物や講演などで広めているのが、日本の鶴見隆文医師。

鶴見先生はご自身の 鶴見クリニック でも『鶴見式免疫療法』というものを取り入れ、もともと身体に備わっている自然治癒力を引き出していく治療をなさっています。

その治療方針の中に酵素を取り入れた食養生や、ファスティングなども取り入れた代替療法を中心とされているのですが、そういったお医者様も徐々に増えてきて嬉しい限りです。

ではでは、今回はこの『酵素栄養学』をベースにした “酵素の種類” についてお伝えしてまいります。

 

酵素の種類について

私たちの身体で作られる酵素の種類は大きく 『消化酵素』『代謝酵素』に分類することが出来ます。

ハウエル博士はこの体内にある2種類の酵素を分かりやすい概念として『潜在酵素』と命名しました。(鶴見先生はこれを『体内酵素』で表現)

この潜在酵素はなんと2万種以上あるとされ、そのうち消化酵素は24種類あると言われています。

 

消化酵素とは

簡単に言うとこの『消化酵素』というのは、食べ物の消化吸収の過程で各消化器官から分泌される酵素のことを言います。

食べたものを小さくちいさくしてくれて、腸内の血管やリンパ管から取り込める大きさまで分解してくれているのが消化酵素です。

この食べたものというのは、口の中、お腹の中に入れたからと言って、体内に取り込まれている訳ではありません。

食事でとった栄養素というのは、酵素の働きで分解され体内(血中)に入ることが出来てはじめて私たちの身体に役立てることが出来ます。

車でいうところのガソリンにあたるのが、エネルギー源となる三大栄養素のたんぱく質、脂質、糖質です。

ガソリンもそれを燃やしてエネルギーに変換することで、車を動かすことが出来るのですが、人間の体内でも同じようなシステムがあります。

摂り入れた栄養素を消化・分解・吸収して必要なところで利用することが出来るのですが、そこで活躍しているのが、各臓器から分泌される『消化酵素』です。

この『消化酵素』が働いてくれるからこそ栄養素を体内に摂り入れることが出来、栄養素をエネルギーとして使うことが出来るのです。

 

代謝酵素とは

そして、もう1つの潜在酵素である『代謝酵素』というのは、食事から摂り入れた栄養素を体内で必要に応じて色んな形に変え、そして不要なものは排泄するシステムで働いてくれています。

新陳代謝や基礎代謝などは耳にしたことがあると思いますが、私たちが生きていくうえで最も重要な生命活動にかかわってくれているのがこの『代謝酵素』です。

代謝が活発に働いてくれていると、お肌や髪の毛、爪、筋肉や骨、そして血液や内臓など身体のあらゆる組織の細胞がスムーズに新しく生まれ変わってくれます。

体内に溜まった不要な老廃物もスムーズに排泄されてゆくので、腸内環境も整い、心身共にアクティブに生活することが出来ます。

このように、生命活動全般にかかわっているのが『代謝酵素』になります。

 

潜在酵素(体内酵素)の特徴

この『潜在酵素』に関して酵素栄養学では

・一生で生産される酵素の量は決まっている

・1日に生産される量も決まっている

・酵素は睡眠中に細胞核の中でつくられる

・酵素にも“耐用期間”がある

・酵素の生産量は20歳がピークで40歳から激減

・酵素の生涯生産量は個人差がある

のような特徴があると考えられています。

ですから、私たちが健康で若々しく過ごしていくには、代謝酵素 がきちんと働ける状況かどうかというところが肝になってきます。

 

潜在酵素(体内酵素)の無駄づかいとは

上記にもあげたように、一生涯・1日で生産される潜在酵素の量が決まっているとしたならば、消化のためにじゃんじゃん酵素が使われてしまったらどうでしょう・・・。

まず考えられるのが、食べ過ぎ、コンビニ弁当・冷凍食品・インスタント食品・ファーストフードの常食、甘いもの(主に白砂糖)の摂りすぎ、動物性食品の常食、アルコールの摂りすぎ、質の悪い油の摂取、そして夜遅い時間の食事 ~ などがあげられます。

食べ過ぎは当然、食事の摂取量が多ければそれだけ消化酵素が分泌されますので、沢山の潜在酵素が使われることになります。

コンビニ弁当やインスタント食品などの加工食品に関しては、加熱調理をしている食材が殆どなので、その時点で食材の酵素が失われている状態です。

そして、日持ちや色味・風味などを良くするために、あらゆる食品添加物が使用されていますので、それらを分解するためにも酵素を大量に無駄遣いします。

 

腸を汚し沢山の消化酵素を必要とする食材

白砂糖に関しては、分解するのに厄介な分子構造になっているため、過剰に酵素を消費する不自然な食材であるということが指摘されていますし、消化不良のまま終わってしまうことも多いと言われています。

動物性食品はもともと、消化をするのに多量のエネルギーや酵素を使い、消化しきれなかったものは腸内で腐敗し悪玉菌を増殖させます。お肉など動物性タンパク質を摂った後の便の状態を観察していただければ一目瞭然です。

アルコールの摂り過ぎも、アルコールを分解し無害にしていく過程の中で超猛毒のアセトアルデヒドが発生し、それを分解するためにまた大量の酵素が消費されます。

過酸化脂質(酸化した油)やトランス脂肪酸(マーガリンやパンやお菓子などによく使われているショートニングなど)も大量に酵素が使われます。

 

夜遅い時間の食事・寝る直前の飲食も腸を汚す

夜遅い時間の食事に関しては以前紹介しましたように、身体のリズムから考えると夜の時間帯は代謝の時間で、睡眠中に酵素もつくられています。 夜遅くの食事は酵素を浪費するだけではなく、消化不良を起こすため腸内環境を悪化させてしまいます。

いずれの食習慣も無駄に消化酵素を消費するだけでなく、万病のもととなると言われている活性酸素や、腸内環境を悪化させる習慣です。

上記のものを全く摂らないというのは無理だとしても、摂取量・回数を減らすなど工夫をしてみたり、酵素系のサプリメントなどを摂り入れる、食べる順番を工夫することなどにも意識を向けていかれることをお勧めします。

 

最後に

さて、今回は体内で活躍する潜在酵素(体内酵素)の基本的な部分について紹介させていただきました。

1日に作られる酵素の総量が決まっているとしたら、特に女性であればお肌や髪を綺麗にしたり、老廃物をスムーズに排出したり、脂肪を燃やしたり、身体を鍛えている人であれば引き締まったしなやかな筋肉をつけたり、日頃のお疲れを速やかに回復させて清々しい翌朝を迎える・・ために代謝に酵素を使いたくないですかね?

私自身の実体験でも、夜遅い時間の食事で満腹の状態で眠る~というような習慣があった時は、やっぱり翌朝の目覚めは悪いし、身体もだるいし、胃は重くて痛いし、肌はくすんでくるし、浮腫んで色々停滞して太くなってくるし~みたいなことが起きてくるのですが、皆さんもこういった経験はないでしょうか。。

ファスティングをやった時が一番わかりやすいのですが、そうでなくても優先順位として、代謝に酵素を回せるような習慣があれば、色んな不調って結構なくなってくる、或いは軽くなってくるもんなんですよね♬

とにかく、無駄に消化で酵素を使わないというところが大切だと思うので、皆さんも少しずつ意識した生活を送っていただけたらと思います。

さて次回は、潜在酵素(体内酵素)のほかにもう1つある、身体の外から摂り入れる生の食材に含まれる『食物酵素』や『腸内細菌の酵素』の『体外酵素』について紹介させていただきます。

 

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