(この記事は2019年1月29日に旧サイトにて公開したものです)
こんにちは こころと身体のセラピストゆうです(*^-^*)
今日は前回に引き続き消化吸収のおはなし・口腔編の『唾液』についてみてゆくことにします。
ではでは早速。
唾液腺
この唾液は、味覚刺激などにより唾液を作り口中に分泌をする『唾液腺』から分泌され、主に耳下腺・顎下腺・舌下腺の3種類あり、それぞれ左右に一対ずつあります。
耳下腺は耳の前から下のほうに、顎下腺は下顎の内側に、舌下腺は舌と下顎の間にあります。
それでは、1日に1.5リットルも分泌される唾液にはどんな働きがあるのか見ていきましょう。
唾液がもつ6つのすごいはたらき
① 抗菌作用
ラクトフェリン(たんぱく質)・リゾチーム(酵素)・ラクトペルオキシダーゼ(酵素)などにより細菌の増加を抑えてくれます。
② 粘膜保護作用
粘性タンパク質のムチンは、粘膜や食べ物を覆い乾燥を抑え、食物など外部からの刺激に対し口腔内の粘膜を保護してくれます。
③ 再石灰化作用
ハイドロキシ・アパタイト(エナメル質の成分)が含まれており、歯の表面を常に修復。
(虫歯の原因菌が発生する酸や甘い酸性の飲食物などにより、エナメル質の表層はたえず溶解している)
④ pH緩衝作用
pHが酸性に傾いた状態を中和させ、一定に保つ機能・酸を中和しpHを一定に保ち、細菌の発生する酸や酸性食品が歯を溶かすのを防いでいるのが重炭酸塩やリン酸塩(通常pH6.8~7.0で中性)
⑤ 消化作用
アミラーゼは、デンプンやグリコーゲンなどを加水分解して、ブドウ糖を生成する酵素。
正常な血液中には膵臓からのものが40%、唾液腺からのものが約60%の割合で含まれています。
⑥ 自浄作用
よく咬むことで沢山の唾液が分泌され、口腔内の食べカスを洗い流してくれる。話しをするときなどに舌や頬の筋肉が動くことで、食べもののカスを取り除いたりしてくれます。
などの大事な働きが唾液にはありますが、唾液が歯の修復をしてくれたりするなんてご存知でしたか?
私は以前、こういったお勉強をした時にはじめてしりました♬
唾液のサラサラ・ネバネバの違いは?
そして、皆さんも感じたことがあると思いますが、この唾液にはサラサラしている時と、ちょっとネバネバしているなという時はないですか?
サラサラ唾液
こころや身体がリラックスしている時には、サラサラの唾液が耳下腺から分泌されます。
この耳下腺から分泌される唾液には、パロチンという若返りのホルモンが含まれています。
よく噛んでいる時も、サラサラした唾液が出てくると思うのですが、なのでよく噛むという行為は消化器に負担をかけないだけでなく、老化防止の効果までついてくるのですから実践しない手はありませんね☆彡
ネバネバ唾液
反対に強い緊張やストレスを感じると、ネバネバした唾液が分泌されます。
ちなみに、顎下線や舌下線からは漿液性(サラサラ唾液)と粘液性(ネバネバ唾液)が分泌され、舌下線や小唾液腺からはムチンを含むネバネバした唾液が分泌されます。
唾液量のピークは30代といわれていますが、唾液の分泌量が減ると、 虫歯になりやすくなったり、 歯周病になりやすくなる、口内炎ができやすい・・・など口腔内のトラブルが目立ってきます。
あまり想像できないかもしれませんが、お口の中にカビがはえてしまうといったことも起こってきます(>_<)
咀嚼の重要性
この大事なはたらきをしてくれている唾液を増やす基本は、やはり食事の際によく噛むこと。
よく1口30回とか50回とか噛みましょう~と言われますが、1口1口そこまで噛むのって正直難しいですよね・・。
ラーメンとかお蕎麦とか食べていたとしたらのびちゃうし・・・。
勿論、1口1口よく噛むに越したことはないけれど、なかなか毎回何十回も噛むのは続かない。。
という方におススメしているのが、最初の1口だけはしっかりと50回噛むこと。
実践してあげるだけでも、これから食べ物が送られてくる内臓たちへの負担もグッと減らすことができるということと、これから食べ物が入ってくるよ~準備はいいかい?
とお知らせしてあげる事にも繋がるのだとか。
是非、継続して実践してみてください♬
唾液分泌を促すには?
そして、舌を大きく動かすことや、水分をこまめに摂取すること、唾液腺マッサージを実践してみるのもおススメです。
★唾液腺マッサージの紹介は口腔ケアHPにて分かりやすく紹介されています
最後に
そして、色んな不調は咀嚼不足からきているということで、咀嚼の重要性を口が酸っぱくなるくらい訴えているのが、尊敬する杉本錬堂先生。
先生は個人セッションもされていますが、基本はセルフケアをご指導くださいます。
FBやブログでも惜しげもなくその手法を公開していますので、参考にされてみてください。
★杉本錬堂先生のブログは ➡ こちら
それでは、今回の唾液のお話しはこのあたりで終わりにさせていただきます(*^-^*)
咀嚼して唾液と混ざった食べ物は、咽頭・食道を通って胃へと運ばれ、本格的な消化作業が行われます。
次回は、『胃のはたらき』のお話しに続きます。
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