ここでは、私たちのこころや身体に影響をあたえる “感情” と“意識” をテーマにお伝えしてまいります。
こころと身体のつながり~身心一如(しんしんいちにょ)
身心一如は心身一如ともいい、仏教用語で
とあります。
こころの働きや状態というのは、身体に何かしらの症状として現れ、その逆もまた然り。
病は氣から
『病は氣から』は、一般的には “氣持ちの持ちようで病氣にもなるし健康にもなる”という考えです。
実際に氣持ちの持ちようで病氣を引き起こしますが、『氣』という概念自体がとても広く氣持ち以外の『氣』=エネルギーの質をも含めたものであると捉えることもできます。
氣とはなにか
この『氣』は何ですかというと、中医学では “生命エネルギー” と表現され、万物はこの『氣』より生じると考えられていて、全てを氣の変化の現象として捉えています。
また、インド伝承医学であるアーユルヴェーダでは、この『氣』に近い概念として “プラーナ” があります。
“プラーナ” は、宇宙で最も微細な元素で、五大元素である “空・風・火・水・地” の元となっていて、これらの元素が私たちの身体をつくっていると考えられています。
感情や意識もエネルギー
目には見えない感情や意識も氣でありエネルギーです。
私たちの身体に現れるあらゆる症状は、この感情や意識の影響を受け、まず身体を構成する氣のレベルに作用しているのです。
また環境や空間などの “場” の持つ氣の状態、物質はすべてこの氣より生じているので、身に付けるもののもつ氣の質、口にするものの氣の質、かかわる人たちの氣の質、自分や相手が発する言葉の氣の質など、あらゆるものが影響するのです。
感情とはなにか
意識も含め、心理学・脳科学などの分野でもなかなか定義づけが難しいテーマのようです。
ここで『感』と『情』に分けて調べてみると、
『感』は
1.深く心が動くこと・感動
2.物事に接して生ずる心の動き・感じ
3.その物事の様子
『情』は
1.人間の心のはたらき・こころ・氣持ち・意地・物事に感じて起こる心の動き
2.快・不快を主とする意識の主観的側面
とあり、『感情』は五感からの情報を受け入れて “好き嫌い” ・ “快・不快” の価値判断を行い、その環境に適した行動を選択するために備わっているのです。
『感情』は、この五感による “感じる” という情報処理をもとにして生まれるのです。
感情の種類
心理学者のプルチック博士によると、私たちの基本的な感情は “喜び・悲しみ・信頼・嫌悪・恐れ・怒り・驚き・期待” の8つであると説いています。
また、中医学では『七情』といって “怒・喜・思・憂・悲・恐・驚” の7種類の感情が、突然の変化や1つの感情が長期間続いたり、激しい感情が生じることで病氣の原因となると捉えます。
感情もエネルギーであり、物理的な肉体にも影響を与えることになるのです。
意識とはなにか
心理学辞典で意識とは、 『通常我々が現在直接経験している心的現象の総体をさす』 とし、意識とは、知情意や記憶が機能していることを実感として感じるための機能としています。
こちらも1文字ずつ調べると
『意』は
1.心に思うこと・氣持ち・考え・意見
2.言葉や行為が表している内容・意味・わけ
3.仏語・あれこれと思いをめぐらす心の動き・思量
『識』は、
1.物事の道理を知ること、また、見識があること
2.知り合っていること・見知っていること・面識
3・書き記すこと、また、その文字など
4.仏語で、①五蘊(ごうん)の一。心作用を統括する心の働き・意識 ②十二因縁の一。前世の所業を因として、現在の母体に生じる最初の一念
とあります。
この深いテーマは何世紀にもわたって研究されていますが、いまだ明確には解き明かされていないものです。
アニル・セス博士の
“ 脳が意識された現実という幻覚を作り出す仕組み ”
というとても興味深いお話をされてますので紹介します。
意識と無意識
私たちの日常は、この意識によってコントロールされています。
この意識には顕在意識(認識できる領域)と潜在意識(認識できない領域・無意識)とがあり、それぞれが機能する割合は、顕在意識が5%、潜在意識が95%といわれています。
この数字から見ても、私たちが認識できている部分はほんの一部に過ぎず、日常の多くのことは潜在意識にコントロールされているのです。
この無意識の領域には、過去、あるいは過去世からの情報もストックされていると言われていて、日常の意思決定や行動の決断、感情の表出などもこの無意識の影響を受けています。
潜在意識(無意識)は私たちにどんな影響を与えるか
私たちが普段なかなか “こうしたいのに出来ない”・“決断したのに続かない”・“分かってはいるけれどやめられない”・“なぜか理由は分からないけれど特定の状況が異常に怖い” などの原因は、無意識の領域である潜在意識にその原因となるものがしまわれているのです。
こころや身体の不調に関しても、潜在意識に押し込められて感じないようにしていた感情や、過去に経験した中で形成された信念体系なども影響しています。
からだとは
私たちは物質次元に生きていますので、肉体を持っています。
当たり前すぎて深く考える機会もあまりないのかもしれませんが、私たちの本質は肉体ではありません。
私たちは靈的な存在であり、意識そのものであり、肉体は物質次元での表現体としての乗り物であると言われています。
そして、“記憶” というと脳の支配下というイメージが大きいと思いますが、細胞1つ1つや、私たちの肉体を構成する成分の60~70%を占める水も情報を記憶し伝達すると言われています。
からだを構成するのは愛(陽子)と調和(中性子)
地球上に存在する大氣・動植物・鉱物など、神羅万象の全てが素粒子から出来ています。
足立育朗さん著の『波動の法則』によると、私たち肉体をの最小単位である原子を構成する “中性子は意識=調和”であり、“陽子は意志=愛”であり、それを結び付けているのは “感謝” であると伝えています。
ですから、私たちの身に起きる不調や不運と感じる事象というのは、本来の調和された状態から離れていますよというお知らせであるという捉え方も出来るのではないかと思うのです。
最後に
目に見えない感情も意識もからだをはじめとする様々な物質や現象にも影響を与えるということが量子力学の世界でも解明されてきています。
でも実は、我々のご先祖さまでもある͡͡古代の方々は、むしろ当然のこととして宇宙の法則ともいうべき力を理解し活用していたようなのです。
そして、新時代へとシフトしている現代を生きる私たちにとって、こういった認識が当たり前となるであろう時代への大転換の時を過ごしているだと思うと、なんだか感慨深いものがあります。
にもあるように、私たちから放たれる意識をはじめとするエネルギーは、形態形成場といわれるエネルギー場を形成するといわれています。
それらは、家族間や職場間、地域や国ごと、ひいては地球、もっと大きな視点で見ると宇宙にも影響を与えているとも言われています。
ということは、いま世界のあちこちで起きている様々な問題も、私たち一人ひとりの内面の不調和を整えてゆくことで変えることが出来るということになります。
私たちの中に元々 “こころ・身体・魂が調和された世界” があるんだというのを思い出し、それを私たちが肉体をもって生きる世界にあらわしてゆくことが、この時代を生きている私たちの生きる目的なのではないかなと感じています。
微力ながらそのサポートをさせていただきたいと思っています。
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