アナグマの風葬・いのちの循環とその作法

いのちの循環

(この記事は旧サイトにて2019年8月28日に公開したものを編集したものです)

こんばんは
こころと身体のセラピストゆうです (*^-^*)

わたくし、自然や動物が大好きで、人間も自然の一部なのだなということ。

そして、微生物の勉強をし始めて尚更わたしたち人間は、いろんないのちに支えられて生かされているんだなというのを実感します。

存在するすべてにそれぞれの役割があって、相互に活かしあいながら調和が保たれているのだなというのが分かると、苦手な虫とかもいるけれど、いろんないのちが尊くて愛おしく感じるのです。

 

いのちの循環を大切にされている造園家の高田さんとの出会い

そんな想いでいる中、ひょんなことがきっかけで 造園家の高田 宏臣さん のことを知りまして。

氣になると、直接その方の考えている事や感じている事、エネルギーに触れてみたくなるので高田さんに会いに行ってみることにしたんです。

ちょうど素晴らしい活動をされている 筑波山の水脈を守る会 主催で高田さんのWSが開催されるということで、すぐに参加させていただくことにしました。

★ その時の詳細報告は ➡ こちら から( 筑波山の水脈を守る会ブログ )

高田さんがお話された、その地の見方やお手入れのポイントなども紹介されています。

 

私自身、こういったWSに参加したのが初めてだったので、参加するまで一体何をどうするのか、どんなことをするのか分からなかったのですが、とにかく高田さんにお会いしたくて参加することに (*^-^*)

WSで高田さんは、その土地のことや植物のことなど色んなお話や説明をしてくださったのですが、一番印象に残っていて感動したのは、あらゆるいのちを愛ある視点で見ておられるのだなというのを感じる一言ひとこと。

筑波まで会いに行ってよかった。

 

アナグマの風葬

今回紹介するのは、そんな尊敬する高田さんが、先日FBで紹介していた 『 アナグマの風葬 』。

道端で亡くなっていたアナグマくんにまで、自然と手を差し伸べることができる高田さん。

本当に素敵です☆彡

 

 

一緒に暮らしているワンコちゃんやニャンコちゃんなど、ペットが旅立った際のお庭での埋葬のお作法としても是非読まれてみてください。

 

以下、高田さんFBより引用・・・・・・・

 

土に還らせてゆくための作法

山梨の現場に行く途中、道でアナグマがはねられていた。

引き返して荷台に乗せて現場に連れていき、現地の山に風葬する。

道で車にはねられて、アスファルトの上で横たわっていては、いのちとしてあまりにみじめだから、草の褥で安心して往生できるよう、腐敗せずに土に還らせてゆくための作法というのがある。

これまで何度か、風葬について記事にしてきましたが、ぜひ、いのちの循環、その作法、知っていただきたいと思って、今回、写真のコメントでその手順とポイントを紹介いたします。

 

 

道路で横たわっていた
アナグマを運ぶ

 

 

 

 

 

 

風葬や土葬によって、きれいに土壌微生物の連鎖の中に帰してゆくためには、場所が大切。

木の根元、しかも、枯死した大木の根株の周辺は土中の微生物環境がよく、心地よい。

そうした場所探しが、まずは大切。

 

 

軽く落ち葉を避けて炭を敷き、麻布の上に寝かせる。

麻や藁は、土中の菌糸を呼び込む力が高く、土中を介していのちの連鎖につなげてゆく働きを担う。

勿論、これがなくても、森の腐植を敷けばそれでもよい。

 

 

 

アナグマの身体の周りに落ち葉を寄せて、また炭を撒く。

 

炭は土中微生物菌糸の循環サイクルを短期間で呼び込む。

 

 

 

 

 

麻布で包み込み、そして周囲にまた炭をかぶせる。

 

 

 

 

 

そして、周囲に土を寄せる。アナグマの上には土はかぶせず、落ち葉と炭だけをまぶす。

 

 

 

 

 

 

 

​​埋葬終了後。

 

 

 

 

 

 

風葬とは

穴を掘って木桶に入れて埋めるのは「土葬」だが、これは土に埋めるのではないので、「風葬」にあたる。

木々の下で、葉を伝った雨が穏やかに垂れ落ち、しかも木々の根に包まれて、アナグマのいのちは土中菌糸を介して、木々やほかのいのちに移ってゆく。

そして、大地はこのいのちの循環の中で力を得て、生氣を宿す。

 

いのちはめぐる

 

 

雨のあたらない洞窟ではなく、樹の下の雨のあたる場所での風葬の場合、その上に枝葉をかぶせて雨撃から守るのも大事なコツ。

 

これで、動物のいのちは木々に移り、いのちの懐に還り、大地を養い再生する。こうした作法を守れば、ハエなど涌かないし、悪臭もしない。

 

静かに大地に帰ってゆく。

 

 

 

自分はどこで死にたいか、どこなら死を受け入れて、往生できるか、アスファルトの上?、草の褥の静かな木々の下?。

そう考えると、いのちが大地に還りやすい場所を、いのちの一員である人間もまた、本能的に求めるはず。

「埋葬」の「葬」の字は。草かんむりの間に死が挟まれる。そんな字を書く。

草の褥に寝て、そして布団のように草をかぶせる。これが静かに大地に帰ってゆく、動物の死の作法。

★ 高田さんが代表理事を務める、特定非営利活動法人 地球守のブログは ➡ こちら

 

地球守では、地球、人、生きとし生けるいのちに対するあたたかな想いを共有する団体や個人のための緩やかな学びの場・交流の場を、主にホームグラウンドである千葉市内のダーチャフィールドで提供しています。

 

コメント